未来に残すべき取引履歴とは(1)

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ブロックチェーン技術は個人間取引を活性化するといわれています。

ブロックチェーン技術を活用したNFTマーケットプレイスでは、電子メールの送受信のようにシンプルな操作のみで、個人間で暗号資産やNFTの授受をすることが可能です。

また、NFTの取引は、イーサリアムなどのブロックチェーン上に構築された改ざん困難なプログラム(スマートコントラクト)により自動執行されます。その取引履歴も同じく改ざん困難な形で記録され、全世界に公開されます。

容易に個人間で価値の交換ができ、かつ、その履歴がずっと公開されることに適した取引とは、果たしてどのような特徴があるのでしょうか。
その前に、これからの社会や人生について、皆様とご一緒に考えたいと思います。

医療技術の進歩や衛生環境の改善などによって、私たちは人生100年時代を迎えました。

古今東西、多くの人々にとっては「短い人生をどう生きるか」が命題でした。例えば、若き日から幸若舞『敦盛』しのび草の小歌をたしなんだ天下人・織田信長(1534-1582)は、常に命の短さを自覚していた人でもあったといえます。

今は「長い人生をどう生きるか」という、別次元の重たいテーマに変容しつつあります。
天下人の2倍、企業の平均寿命の3倍以上の人生を、私たちはどのように設計し、歩んでいくべきなのでしょうか。

これまでの体験を通じ、私が自信を持ってお伝えできることは、「人生のよきアドバイザーを持つこと」です。
そして、人は誰しも「自分を向上させたい」という素晴らしい願望を持ち、また「次世代を育成する」という厳粛な義務を負っている、と考えています。

当社NFTマーケットプレイス「問茶会」では、アドバイザーはアドバイスの内容及び金額等の条件をNFT化し、販売(Release)することができます。アドバイザーからNFTを購入(Select)した相談者は、直接オンラインでアドバイスを受けることができます。

言い換えると、問茶会は個人の願望と義務がぶつかり合う、真剣勝負の取引の場です。
そして、そのような真剣勝負の取引の履歴(transaction history)こそ、公開に値する輝かしい歴史の記録だと考えています。

一方、個別のアドバイス日時ややりとりの内容は、取引当事者のみ知るべき情報です。
次回は、取引履歴の公開を前提として設計されたNFTマーケットプレイスにおいて、問茶会がどのように取引当事者のプライバシーを確保しているかについてお話しさせていただけますと幸いです。

 

画像:Colbaseを元に作成
「厳島経巻摸本」、明治時代(19世紀)、東京国立博物館蔵

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